夏の山中は涼しく時が流れる。人々が住む地域のでは30℃を超えることを予報していたけれど、標高600mの駐車場の車に乗り込むと、温度計は27℃を指していた。海抜0Mに近づくにつれ温度計が上がり33℃を指していた。お客様はまだ仕事を続けているという70代の二人。旅をして山歩きを希望するというのは元気な証拠ではある。しかしいかんせん歩くスピードは若い世代とは比較にはならない。ここ10年くらい、中高年の山歩きは人気が上がり多くが訪れる。しかし真夏の70代夫婦だけのお客様は多くはない。特に高齢者にはいつが適しているかと言われたら、春か秋のすこし爽やか、健やかな季節をお勧めしたい。梅雨明けの真夏は暑すぎると思う。
最初かなりゆっくり歩き出してほんの5分ほどで、息が上がり汗が流れ落ちていた。汗をかくのは悪くないが、この程度で異常ともいえる汗の量にこちらは少し心配になる。循環器や呼吸器の持病はないか? 血圧は? しかしほとんどが「大丈夫です」と答えるがとても大丈夫に見えません。
熱中症を心配し休憩を長めにとるが、あまり水分補給をしないのも高齢者の特徴である。トイレが心配なのはわかるが若年層に比べて水分摂取量は少ない。回りくどくちょっと休んで水分補給しましょうか勧めるが「いや大丈夫です・・・」大丈夫には見えないんですけどね。旦那さんが奥さんをなじるように、お前はこれ以上もう無理だなとか言いますが、実は心配なのは大汗かいて足元がおぼつかずにつまづいてる旦那さんの方なんです。本人は心配されているのが自分とは全く思っていない様子。
帰りの車で乗車後3分ほどして旦那さんは大きな口開けて、いびきかいて宿につくまでの数十分爆睡してました。相当疲れていたんでしょう。
これを読んで不愉快になる方もいるかもしれませんが、高齢者の真夏のトレッキングは本当にお勧めしません。
白谷雲水峡 7月某日
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屋久島のガイド 清田治樹です。
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